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■親は子どもをほめるのではなく勇気づけよう★ 大人と子どもも、縦より横の関係が理想 人と人との繋がりは、上から下に従わせる関係ではなく、横に並んで協力し合う関係が理想的です。それは親から子どもに対しての接し方においても変わりません。 よく「叱るよりはほめて伸ばす」という教育方針を耳にしますが、アドラー心理学ではほめるのではなく勇気づけることを推奨しています。 相手をほめるということは、能力のある上の者が、能力のない下の者を評価する行為ということでもあります。アドラーはそれをよしとせず、子どもに対しても対等なひとりの人間として向き合うべきだと唱えています。 「自分は相手よりも優れている」と考えて、相手をコントロールしようとするから反感を招くのです。「子どもが言うことを聞かず、困っている」という人は、言うことを聞かせるのではなく、もう一度子どもとの関係を見直してみるべきです。 ★ どうしてほめてはいけないの 勇気づけることとほめることは、似ているようでいてまったく異なります。ほめることは行動に対して与えられる褒賞のようなものです。モチベーションを高める効果がありますが、それは「もっとほめられたい」という欲求を生みます。 この状態で頑張ったとしても、きっとやる気を失ってしまうでしょう。つまり、「ほめられないのなら、やらない」という状態を生み出してしまいます。 ついつい使いがちな「偉いね」「頑張ったね」というほめ言葉は、実はあまりよくありません。この言葉がもらえないと、「せっかくやったのに、偉くないのか」「頑張ったのに、認めてもらえていない」というネガティブな反動を引き起こすことになります。 ほめるのではなく、勇気づける言葉を使うようにしましょう。 勇気づける言葉とは、相手の自立を促して、自分の力で行動できるように導く言葉です。子ども行動に対しては、上から目線のほめ言葉よりも、「ありがとう」「うれしい」などで感謝や喜びを伝えましょう。また、「助かったよ」「努力が実ったね」などの言葉は、貢献度や達成感を与えることができます。 悠づけられた子どもは、自分も含めた皆が幸せになれたことを実感し、他人からの指図を受けずに自ら行動できるようになるのです。
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