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■親が変われば子どもも変わる★ 叱るだけでは反発されてしまうもの 「子どもが全然言うことを聞かず、困っている!」というのは、多くの親たちが抱えている悩みです。また「どれだけ強く叱っても、言うことを聞いてくれない」という悩みも時折耳にします。 そもそも、言葉や行動でコントロールするのは、たやすいことではありません。人にはそれぞれ目的があり、それを解決するために行動や感情を使っています。子どもも、目的があって行動しているのです。あなたが直接的に相手の行動を変えようとしても、反発されてしまうのは当たり前です。 アドラーは子どもを叱ったり、罰したりといった方法を否定しています。また「ほかの子はちゃんとできているのに」というように他人と比較したり、大勢の前で注意したりというような、子どもに恥をかかせる方法も、解決にはならないと指摘しています。 大人は子どもに「勝つ」ことができるかもしれませんが、それは問題の解決にはなりません。表立って反抗することがなくなったとしても、代わりに陰で非行に走ってしまったとしたら、まったくの逆効果です。 当然、そのまま放置していいかというと、そんなことはありません。そのためには、子どもと協力し、子どもにプラスの影響を与えればいいのです。そのためにはまず、子どもの目的を汲み取って、親であるあなた自身の行動を変えることです。 ★ 目的を達成させるための勇気づけを 親子という立場の差を武器にして、子どもを頭ごなしに否定してはいけません。子ども同じ目線に立ち、協力して問題を解決する必要があります。 子どもが言うことを聞かず、問題をとるような行動をとるのはなぜなのか、考えてみましょう。もしも、「大人の注目を集めたい」という目的のために問題行動をとっているのであれば、そり場合は叱っても意味はありません。それは子どもにとって「注目された」という目標を達成させているだけに過ぎないでしょう。 このような場合、子どもの問題のない行動に目を向けてください。そこで「勇気づける」ことができれば、子どもは問題行動を取らなくても、目的は達成できるとわかります。 どんな場合でも、勇気づけではなく、「縦の関係」に基づくほめる行為は逆効果です。たとえば、いつも帰りの遅い子どもが、門限を守って早く帰ってきたときは「よくできました」とほめるのではなく、ただ門限を守り、夕食を共にしてくれていることに対して「ありがとう」と声をかければ、それでいいのです。 また、「特別によいことをしたときだけ注目する」というのもよくありません。子どもがただ、そこにいてくれるというだけで、親にとっては幸せなはずです。それを伝えてください。
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