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■物事の感じ方は人それぞれ★ 人は見たいものだけを見ようとする ものの見方は、個人個人によって異なります。同じことを体験して、同じ人と接したとしても、それぞれが受ける印象は違うのです。これを「認知論」といいます。 人は主観というものから逃れることはできません。人は多くの場合、自分が受け取りたいように、物事を解釈してしまうものです。目にしたいものだけを目にして、見たくないものは見ない、という選択をしてしまいがちなのです。 これはつまり、自分が「嫌だ」と思ったことは、誰にとっても「嫌なもの」というわけではないということを表しています。そしてそれは、自分の受け取り方次第で「むしろ、好ましいものだ」と思うことができるということでもあります。 この受け取り方の傾向は個人個人のライフスタイル同様、自分の力で変えることができます。人間関係における「嫌なこと」「苦しいこと」は、受け取り方次第でなくしてしまえるのです。 ★ 誤った認識に気をつけよう 物事の受け取り方は人それぞれですが、特にゆがんだ形で認知してしまうことがあります。これをアドラー心理学では「基本的な誤り」としています。 基本的な誤りには、事実はわからないのに、自分勝手に決め付けてしまう「勝手な憶測」や、うまくいかないことがあると、ほかのことに対してもうまくいかないと考えてしまう「過度の一般化」、自分が悪い子だと思ったものに対して、無価値だと断定してしまう「誤った価値観」などがあります。 アドラー心理学では、「人には目的があり、それを果たすために行動している」と考えられています。現状を改善し、よりよい目的に向かって進むためには、こうした誤りを正していかなければなりません。 物事に対する認識は主観的になりがちですが、客観的に見ることが大切です。そしてゆがんだ思い込みで自分をマイナスにもっていくよりも、よい方向に考えて自分をプラスの状態に持っていったほうがいいはずです。 人間関係に悩んでいる人の多くは、誤った認識にとらわれています。これを払拭し、プラスの状況を目指していけば、人間関係は今よりもずっと楽になるでしょう。
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