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■相手がいるからこそ、あなたは悩み、考える★ 人の行動には、すべて相手がいる 人の行動には、必ず誰か相手役が存在します。この考え方を「対人関係論」といいます。 人は相手の行動に影響されて、何かしらの感情を抱き、それを行動として返します。そして相手もまた、それに影響されて行動します。お互いに影響を与え合うことで、人間関係を築いているのです。 アドラーは、「人の悩みはすべて対人関係の悩み」だと考えました。他人と影響を与え合うからこそ、人間は悩み、考えるのです。 相手役は他人だけとは限らず、自分自身も含まれます。自分自身の行いがきっかけとなって悩んでいる人も、心の中で自問自答を繰り返しながら、解決に向かっているのです。 ★ 相手との関係は自分がコントロールする 人は社会的な生き物です。誰とも関わることなく、生きていくことはできません。人と人との関係は複雑で、うまくいかずに悩んでしまうこともあるでしょう。しかし、人は、その複雑なしくみに生まれたときから組み込まれ、進化を続けてきました。どんな悩みも乗り越えられるはずです。 それでは、悩みの理由が対人関係にあると考えたとき、それを解消するためにはどうすればいいのでしょうか。たとえば、苦手な人がいて、ただ接しているだけで不快に感じるとしましょう。ですが、相手の考え方や行動を直接的に変えるのは不可能といっていいでしょう。あることを白だと思っている人に「今から、これを黒だと思ってください」と言っても、そううまくはいかないはずです。 しかし、相手は変えられなくても、自分を変えることはできます。相手との関係は、自分自身でコントロールできるのです。 人にはそれぞれの「ライフスタイル」があります。ライフスタイルの変化を相手に押しつけようとしても、反発を招いてしまうだけです。ですが、自分自身のライフスタイルであれば、自由に変えられます。もしも自分で新しいライフスタイルが「合わない」と感じた場合は、また別のライフスタイルに変えればいいだけです。
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