|
■目標を持てば「やりたくない」は乗り越えられる★ 原因を考えるだけでは問題は解決しない 「同僚とうまくいっていないから、会社に行きたくない」「嫌いな人がいるから、学校には行きたくない」など、行かなければならない場所に、行きたくない理由をつける人がいます。このような考え方は「原因論」といい、アドラー心理学では推奨されていません。 嫌な理由があるという原因を用意し、だから行きたくないという結果を導き出すのは、筋が通っているように見えますが、問題の解決には結びつきません。都合のいい、言い訳を作るだけの結果になってしまいます。 原因論で物事を考えていると、たとえ解決方法が示されたとしても、別の理由をつけて何もしないという事態へ陥りかねません。本当に必要なことは、原因をあれこれ考えることではなく、これから先をどうしていくかです。 ★ 建設的な目標を持てば解決法が見えてくる 原因論ではなく、「目的論」で考えましょう。過去に原因を求めるのではなく、目的を持って行動すれば、道は開けます。 「会社や学校に行きたくない」という問題は目に見えているのですから、次にやるべきことは「無理なく会社や学校に行くために、どうするのか」「苦手な人とうまくつき合っていくために、どうすればいいか」など、目標を立てて建設的に考えることです。 人は目標も何もない状態では、前へ進む勇気が起こりません。しかし一度、目標を持ってしまえば、自然と勇気が湧いてくるものなのです。 アドラー心理学では、「勇気づけ」が重要視されています。勇気づけとは、その人が困難に見舞われたとき、問題を解決する力を与えることをいいます。嫌なことを乗り越えるために、解決策として目標を立てるのは、自分に対する勇気づけの一種です。 中には「目標を決めたとしても、それが間違いだった場合はに困るから」と、目的を持つことを拒んでしまう人もいるでしょう。確かに、間違った目標を選択してしまう可能性もありますが、それもまた原因論に縛られて、行動しない理由を捜しているだけに過ぎません。 アドラーは、たちえ間違った目標に向かってしまったとしても、途中で目標は変えられると説きました。まずは、行動すること、それができるのは自分自身です。
|
|
||||
Copyright(c)2015 大人のための心理学 all rights reserved. |