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■「初頭効果」と「新近効果」を使い分ける初対面では初頭効果と新近効果を意識し、好印象を与え、デートでは、秘策に別れ際に取っておいて新近効果をアップするといいでしょう。 ★ 人は相手の第一印象が悪いと、それをなるべく変えない 対人関係では、第一印象がとても大切です。心理学には「初頭効果」という用語がありますが、これは人は自分が感じた第一印象を正しいものと思い込むという心理を指し、「一貫性の法則」にも通じます。 最初に受けた印象をなるべく変えたくないため、最初に悪い印象を受けた人に対しては、その後も相手の悪い面ばかりに目を向けるようになってしまうことがあるのです。そうなると、最初に悪い印象を与えてしまうと、いくら後で挽回しようとしても、いい面の情報は相手が無意識に排除しようとするので非常に厄介なのです。 対して、最後に受けた印象や情報が強く残ることを、心理学では「新近効果」と呼びます。新近効果が初頭効果を上回ることもあり、たとえば、映画のラストシーンは強烈に覚えていても、冒頭のシーンをまったく覚えていないことはよくあるでしょう。 面接などでも、別れ際の態度で好印象を与えると効果的なことも珍しくありません。逆にいえば、仮に第一印象がよくても、別れ際に悪いい心象を与えてしまうと台なしになることもあるということ。つまり、初対面の相手とは、初頭効果と同様に新近効果も非常に重要ということになります。 ★ 名刺交換のマナーができていないと悪い印象を引きずる ビジネスであれば、まず約束の時間に遅刻するのは最悪です。特に初対面で遅刻するようでは、初頭効果でいつまでも悪い印象をもたれてしまいます。また、名刺交換のマナーができていないと、それだけで第一印象がダウンしますので、基本手してもしっかりマスターしておきましょう。別れ際にも丁寧にお辞儀をして、自分のために時間を割いてもらったお礼を述べると、新近効果がアップします。間違っても先方に渡された資料などを忘れないように。 ★ ビジネスでもプライベートでも重要な意味を占める新近効果 とにかく、初回に会う時の挨拶やお辞儀など、最初と最後の言動で洗練された印象を与えれば、相手に好印象を植えつけられるはずです。遅刻と同じぐらいひどいミスは、もらった名刺を置き忘れたり、その場に落としてなくしたりすること。相手にとってこれほど失礼なことはありません。これでは、ビジネスマン失格ですので、確実に名刺ケースにしまうように心がけましょう。 プライベートにおいても、初頭効果と新近効果を意識すべきです。原則として、関係が浅い相手であれば初頭効果が優位ですので、第一印象をより重視しましょう。恋人などの深い関係の場合は初頭効果も大切ながら、新近効果がより重要となります。 デートなどでは、別れ際の印象がきわめて意味を持つので、プレゼントを渡すタイミングは会ってすぐではもったいないといえます。甘い言葉をかけるのも、別れ際に取っておくほうが効果的でしょう。
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