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■周囲の意見に流される「社会的証明の法則」@ 社会的証明の法則 周囲の人の意見につい流される人が大多数いますので、「みんながこうしている」と言って、同調させることができます。 ★ 世の中の風潮に迎合して同調してしまう人が多い 「身の周りの人が評価しているものや人物のことを、つい信用してしまう」のが「社会的証明の法則」です。周囲に迎合してしまうクセのある日本人は、特にハマりやすい傾向があります。日本人に限らず、人は判断に困った場合に、往々にして他人の行動を参考にして決断することが多いものです。 世の中の風潮につい同意して、「あの芸能人は嫌い」とか、「あのドラマはつまらない」などと言う人は多いはずです。誰かが世間で叩かれていると、それまで悪い印象を持ってなかったとしても、つい他人に迎合して悪口を言ったりするのです。 「みんなが買っている品物ならきっといいものだろう」と思い込んでしまう場合もあり、テレビショッピングで「注文が殺到しています」などとテロップが出るのは、社会的証明の法則に基づいた「誘導」なのです。 店の前にサクラの行列を並ばせる手法なども、この応用と言えるでしょう。周囲に流されやすいという心理は、人を騙すときにも悪用されます。投資詐欺や怪しげなマルチ商法で、「大勢の人が申し込んでみんな儲けている」と思い込ませる手法が使われました。結局は、この心理を逆手に取った悪質な犯罪なのです。 つまり、この法則を利用して、「みんなが、これにハマっているらしいよ」とか、「すごい評判になっている店があるんだけど、行ってみない?」といった言い方で誘いをかければ、相手に「YES」と言わせる可能性がグッと高くなるのです。 A 疑いの精神で「社会的証明の法則」に勝つ! 他人と異なる行動をすることをおそれず、疑ってかかる精神を持ち、「価値観の違い」を主張しよう。 ★ おかしいと感じても、周囲の人につい同調してしまう 世の中で流行しているものや、社会的に認められていることに同調しておけば安心というのが、「社会的証明の法則」。自分の判断に自信がない場合に、「みんながやっていることだから」「ランキング上位の商品だから」と手を出してしまうのです。 気持ちは理解できるのですが、他人と同じ行動をしないと不安になる心理が高じると、周囲の人がおかしい行動をとった場合でも、「同調性思考」「バンドワゴン効果」が作用して、おかしいと思っても周囲の人に同調して同じ行動をする傾向があるので危険です。 投資詐欺やマルチ商法で、いかにも怪しげなのに、「こんなに多くの人が儲けている」などと強調されると、社会的証明の法則の落とし穴にはまってしまうことがあるのです。 対策は、まず「他人と異なる行動をすることをおそれない」こと。さらに「疑ってかかる」クセをつけること。「大勢の人が儲けている」というデータを示されたとしても、それ自体が捏造されたのかもしれません。「みんながやっています」「こんなに多くの人が評価してくれました」などと言われたら、「私は人と違う価値観をもっているから」などと言い返しましょう。 「この人は変わっているから、いつものやりかたは通用しない」と相手に思わせれば、無理に売りつけてくることもないはずです。
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