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■「バーナム効果」は悪魔の囁き★ 相手の本質を言い当てたように誤解させるフレーズ 誰にでも当てはまるような曖昧なフレーズによって、「これは私のことだ」と錯覚させる心理術が「バーナム効果」です。相手は自分の本質を言い当てられたと思い込むので、その人のことを「特別な人」だと思ってしまうのです。たとえば、次のようなフレーズが当てはまります。 「あなたは自分に対する自信のなさを隠していて、それでも他人に認められたいと思っています。そして、そんな自分に悩み、自分を変えたいと思っているでしょう」。こういわれたら、たいていの人は「当っている」と感じるのです。 自分に100パーセントの自信を持っていて、まったく変わる必要がないと言い切れる人など滅多にいません。このバーナム効果を使えば、誰でも占い師のようになれます。たとえば、身近な友人に対して、あなたがバーナム効果を巧みに使いこなし、本質を言い当てたように振る舞えば、「どうしてわかるの?占い師みたい」と言われることでしょう。実際に、プロの占い師たちの中にもバーナム効果を活用している人がいるそうです。 ★ 「ロマンチスト」「純粋」は効果抜群のワード バーナム効果を利用すれば、相手に好感を抱かせることも可能です。たとえば、「あなたは現実主義者に見えるけど、意外にロマンチストだよね」と言われたら、相手は「もしかしたら、そうかもしれない」と思います。どんな現実主義者であっても、ロマンチストのかけらくらいはあるもので、こう言われたら誰でも悪い気はしないのが普通です。 また、「ごめん。どうやら僕は君のことを誤解していたかもしれない。君って、本当はすごく純粋な人だよね」。これもバーナム効果を狙ったフレーズです。どんな人にも純粋な一面があるものだし、特に女性は自分のことを「純粋」と言われたら否定はしないでしょう。普段は無愛想な人や、勝気な人にこの言葉をかけると効果です。「この人は私のことを深く見ていてくれる」と感じて、あなたに好感を持つはずです。 実は万人に当てはまる言葉なのに、「自分のことを言い当てた」と感じさせるバーナム効果は、まさに悪魔の囁き。高度なテクニックのように思えますが、フレーズを丸暗記すれば、意外に簡単に使いこなせるのです。 たとえば、「あなたには、まだ自身でも気づかずに、生かし切れていない才能があります」というフレーズが好例です。「自身が気づかない隠れた才能」が当人にあるかどうかは、誰にも証明しようがありません。ですが、「自分には隠れた才能が眠っている」と多くの人は信じたいため、「この人は私のことを見抜いている」。特別な人だ」と誤解するのです。 あい心的に弱っているとバーナム効果は倍増します。そのタイミングを見計らい、本質を見抜いたフリをしてこのような言葉をかければ、効果テキメン。相手は必ずあなたを信頼するはずです。
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