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■片思いは薄っぺらな恋愛よりはるかに純粋な恋心男女の関係というのは、恋をしても、片思いのほうが多く、お互いが夢中になって燃え上がるような恋に発展することは、恋愛小説以外ではなかなか見られないものです。 誰でも経験があるはずです。 しかし片思いだからと言って両想いよりも愛が少ないわけではありません。 両想いになるとどうしても気が緩んできて、最初は喧嘩をしないようにと思っていても次第に喧嘩が多くなったり、相手の愚痴を言ってしまったりするようになってきます。 片思い中の人は相手のことを常に考え、いつでも愛が相手に向いています。 とても純粋に愛しているのです。 相手のことを深く知らないということも原因ですが、悪いところがあまり目につかず、自分の中で相手の存在が大きくなり、より相手を愛することができるのです。 幻想や夢のほうが現実よりも大きな役割を果たすのも事実で、薄っぺらな恋愛よりもはるかに純粋な恋心なのです。 信じられないかもしれませんが、片思いをしている人は「とりあえず、この人でもいいか」という軽い気持ちで異性と交際している人より、はるかに深い恋愛をしているのです。 その代表例が、アイドルやタレントの熱狂的なファンでしょう。 相手と直接会ったり話したりすることさえ困難だと、思いはますます募り、仕事や学校を休んでまで全国をついて回る熱烈な「追っかけ」もいます。握手をしたいがために何枚もCDを購入する人もいます。 よくそこまで熱心になれるものだと呆れるかもしれませんが、実は、こうした憧れほど純粋な恋心はありません。恋愛においては、相手からの見返りが期待できない片思いのときこそ、気持ちが募るのです。 両想いになると、どうしても相手の嫌なところも目につくことが多くなりますが、片思いの場合、相手の普段の生活まで踏み込むことができないので、自分の中でどんどん妄想が膨らんでいき、異常なほど相手を愛することもあるのです。 アイドルに熱中する人も、相手の隠している部分や、深い部分を知らない分、勝手に相手が美化されていってしまうのです。 |
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