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■セールスでは立て板に水よりも口下手なほうが成績がいい心理学に「カタルシス効果」という言葉があります。 カタルシス効果とは、人は自分のイライラや不安、緊張などを言葉によって表に吐き出すことで癒しを得ることができるというものです。 とくにセールスマンで流暢にしゃべる人は、聞いているほうが騙されるのではないかと警戒しますが、訥弁でゆるゆるしゃべる人は、お客さんの話をじっくり聞いてあげるので、自然と契約率が高まるようです。 これはカルタシス効果を応用して、お客さんの悩みなどを聞いてあげた結果です。 誰もが経験あるでしょうが、悩みを誰かにぶつけてただ話し続けるだけで、特にアドバイスをもらったわけでもないのに話し終わったあとスッキリしているというものです。 人は、悩みやどうしようもない感情を一人で抱え込むことはとても苦痛に感じてしまい、それが自分にとって悪いことであればあるほど、誰かに聞いてもらいたくなるものです。 自分の思いを吐き出すことによって、自分の中でいくらか整理することができ、それによって心が少し軽くなります。 色々アドバイスをもらった方が役に立ちそうですが、感情を落ち着けるのに一番良いのはただ聞いてもらうことです。 途中でアドバイスをくれたり話を折られたり、自分と違う意見を出されたりするとまたイライラが積もってしまいます。 あなたが誰かに悩みを聞いて欲しいと言われた時もそうですが、よほどあなたの意見を求められていない限り黙って聞いてあげてください。その際、「うんうん」と頷くだけで相手は自分を受け入れてくれていると感じます。 特にあなたがアドバイスをしなくても、話し終わった時にはあなたに感謝していることでしょう。 うつ病患者に接するカウンセラーでさえも、積極的にウツ病を直す方法がないので、ただ、黙って患者の言うことをきいているだけです。 うつ患者さんに寄り添ってとにかく話を聞いてあげることが重要だと考えているのです。 不思議ですが、下手にアドバイスをするよりも、ただ聞くだけのほうが相手の心を落ち着かせることができ、どんな薬よりも黙って聞くことが特効薬なのです。 |
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