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ぎりぎりまで、じらす恋愛心理で落ちる




「一押し二押し三に押し」という女を口説く名文句がありますが、やはり押しの一手は、現実にはずうずうしさが表面に出てしまい、うまくいかないものです。



相撲ではありませんが、ときに引き技を見せなければ、相手を興奮させることはできません。最近の力士を見ると、大型になった分、技が固定化してしまい、押し出し、寄り切り、という決まり手が多くなって面白みが半減してしまいました。

特に女は、ドキドキ、ハラハラしないことには興味をもってくれません。これは男と女の関係でも同じで、押されるだけでは味気なくイヤになることが多いのです。

ズバリいえば、女は「正反対」が好きなのです。「イヤよ、イヤよも好きのうち」といいますが、ベッドインの最中にも「イヤ、もっと、イヤ、もっと」という言葉を発することで分かるように、極端から極端へふれるのが好きだと解釈してもかまいません。

キスを求めるときでも、「させてほしい」というだけでは、女は冷静に、「まだダメよ」と拒むことがあります。

これを続けていくと、女はだんだんシラけてきて、下手な男、つまらない男、という気分になってしまうのです。

こんなときこそ、「じゃ、やめた」とキスするのをいったんやめてしまいましょう。すると、「怒ったの?」と不安そうに聞いてくるはずです。

このときは「しまった、強く拒みすぎたわ」という軽い後悔が頭の中をよぎっているだけに、一瞬無防備になります。その瞬間に強く抱きしめれば、今度は女性のほうから迫ってくるでしょう。

こういったテクニックを、女は絶対イヤがりません。


「イヤ、ダメ」は女の常套句であり、自分を清純に見せるためのテクニックです。このテクニックを真顔で受け止めて、そこで立ち止まってしまう男では、女としてもの足りない気分になって当然です。

そこがわからないと、
「やめて!」
「したいんだよ」
「イヤっていったでしょ」
でジ・エンド。

ところが女心の揺れを楽しむような男になると、
「やめて!」
「キミってかわいいな」
「えっ?」
「キミといるだけで楽しいんだ」
「・・・・・」

まったく話をかみ合わせません。すると女の拒む力が失われてしまうのです。力んでいた自分が小さく見えてしまうのでしょう。

抱かれる前に、この男の腕の中にすっぽりくるまれたような気持ちになって、もうどうでもいい気分に陥ってしまうのです。
これは一種のじらしで、これによって女はかえってあせってしまうのです。





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