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「これがダメならあれで」とつねに選択肢を用意しておこう




「馬子(まご)にも衣装」という言葉があるように、身なりを整えるだけで立派に見えるというものです。これは男女関係ではとくに重要になります。



たとえば、運動不足でお腹が出てしまったような場合、ムリに体に合っていないスーツを着てデートをしても何か落ち着かないし、積極的に出たいと思わなくなります。

それはどこかに引け目があると、自信が持てなくなってしまうからです。デートをしたいと思いながらも、やや窮屈なスーツを着ている引け目から、積極的に女を誘えなくなったのです。

それは服装だけにかぎりません。仕事で失敗したり、友人に非難されたり、何かのきっかけで自信がなくなってしまうと、すべてがマイナス方向に傾いてしまうのです。

そしてこれは女性も同じで、「今日はきれいだな」と思ったその日に声をかけると、うまくいくものです。逆に、適当な服装の日であれば、女性は間違いなくイヤがります。

またデート当日の女性の服装によって、遊びに行くT・P・Oを考え直さないといけません。ジーンズなのにホテルのレストランに連れて行ったり、白いワンピースなのにラーメン屋に誘っては、女性を怒らせる結果になります。

中年の女性とデートするときは、真っ昼間は避けるべきです。
小じわや厚化粧を気にしていますから、ソフト・フォーカスのレンズをかけるような慎重さが必要でしょう。

反対に、まだ社会に出たばかりで食事のマナーも知らない若い女性を、フランス料理店に連れて行くような野暮なマナはしないことです。

そのためにはつねに二通りのT・P・Oを備えておくことが必要となります。

結婚式のスピーチでも、上手な人は必ず二通りの話を用意しておき、盛り上げるときはこちら、しっとりした話をしたほうがよいときは、もう一つの話を持ち出す、と使い分けています。

ダメな男はまったく用意していないか、あるいは用意していても一種類です。しかし披露宴は、その場に行ってみなければ雰囲気はつかめません。

政財界の大物がそろった席なのか、田舎のお年寄りたちがメインの会なのかは、そのときでないとわかりません。T・P・Oにふさわしい祝辞をいえなかったら、男の価値は下落するだけです。

デートでも二通りのコース、二通りの会話の材料を用意しておけば、彼女の服装やその日の気分に合わせることが、十分可能になるではありませんか。
コトを巧みに運ぶ男は、やはりそれだけ目配りの利いた準備をしているのです。





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