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■「金縛り」になるのは、こんな心理状態の表れ寝入りばなに体験することがある摩訶不思議な現象、「金縛り」のことを、中国では「鬼圧床(グイヤーチュアン)」というのだそうです。 ★「床(ベッド)に寝ていると鬼が上から覆いかぶさって(圧)きて苦しい思いをする」。まさに金縛りです。 この金縛りは、夜更かしをする若者ほどよく体験するといいます。というのも、彼らは眠りのリズムが乱れているからです。 では、眠りのリズムが乱れていると、なぜ金縛りにあいやすいのでしょう。 人は眠りにつくと、意識のレベルが低下します。それと同時に筋肉も弛緩してしまいます。筋肉も眠った状態になるのです。 そのまま意識のレベルが下がってしまえば完全な眠りの状態になるのですが、眠りのリズムが乱れていると、意識のレベルが上がって目を覚まそうとすることがあります。目が半分覚めているのです。 ★ですが、筋肉のほうは眠ったままですから、脳から助けてと指令を出しても動いてくれません。その状態がいわゆる金縛りです。 ビクとも動かない体に、人は恐怖を覚えます。恐怖を覚えると、人は幻覚を見やすくなるのです。鬼のような怪物が体によじ登ってくるように思えるのもそのせいです。 ですから、金縛りのことを専門用語では「入眠時幻覚」と呼ばれています。 芸能人にはよく心霊体験をしたという人がいますが、彼らが摩訶不思議な体験をするのもこの「入眠時幻覚」のなせるわざではないかと思われます。 忙しい芸能人は仕事がハードです。仕事の合間に時間を見つけてやっと睡眠をとることも多く、眠りのリズムも乱れきっています。寝入りばなに幻覚を見る条件がバッチリそろっているというわけです。 それで体験したエピソードを話してお金をもらっているのですから、彼らはある意味「入眠時幻覚」のプロともいえるかもしれません。 |
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