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■愛を実感できるのは、手を握ってもらうだけでいいもし結婚していざ出産となったとき、あなたはパートナーに手を握っていてもらいたいでしょうか。 それとも、分娩室の外から見守ってほしいでしょうか。 2004年にインドで発表されたこんな実験結果があるのでご紹介しましょう。 被験者として集められたのは、既婚女性です。その女性たちに承諾を得た上で、手に強い電気刺激を与えてみたのです。その刺激はかなりの痛みを伴うものだったようです。 刺激は目の前のランプが点灯したら流れるようになっていました。ですから、繰り返すうちに、女性たちはランプがついただけで怖がるようになったといいます。 今度は、既婚女性のパートナー(夫)に協力してもらって同じ実験をしてみたということです。 どんな協力かといえば、女性(妻)の手を握ってもらったのです。夫がやったのはただそれだけです。そうしておいて、先ほどと同じ要領で女性の手に電気刺激を与えますと、驚いたことに、女性の脳の嫌悪や痛みを感じる部分の数値がぐっと減ってしまったのです。 そして、女性に「今のは痛かったですか」と質問をすると「今のはあまり痛くなかった」という答えが返ってきたということです。 興味深いのは、赤の他人が手を握った場合は、数値に変化がなかったということです。 ★つまり、この実験で、愛するパートナーに手を握ってもらっているという安心感だけで、痛みや恐怖が軽減されるということがわかったのです。 心理学では触れ合うことを「タッチング」といいますが、愛する人とのタッチングは痛みや恐怖を忘れさせるほどの力があるということです。 それを知ってもらった上で、改めて質問です。 もし結婚していざ出産となったとき、あなたはパートナーに手を握っていてもらいたいでしょうか。 それとも、分娩室の外から見守ってほしいでしょうか。
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