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■「錯覚のトリック」で、相手をあやつるあまり聞きなれない言葉ですが、心理学用語に「錯誤帰属」というものがあります。 ★「吊り橋効果」なら、どこかで耳にしたことがあるのではないでしょうか。 吊り橋効果とは、不安定な吊り橋を渡る恐怖から胸がドキドキしているのに、そのドキドキは隣にいる異性のせいで高鳴っているのではないかと錯覚して、ついさっきまでは特に意識もしていなかったのにステキに見えてしまう、好きになってしまう、あの心理のことです。 ★この吊り橋効果も、実は錯誤帰属のひとつなのです。 錯誤帰属とは、起こった出来事の原因を実際の原因ではなく、別のものに帰属していると錯覚して思い込むことをいいます。 ドキドキしている原因を、吊り橋ではなく隣の異性のせいだと思い込んでしまうのもその一例です。 それほど人間は錯覚や勘違いをしてしまいやすい生き物だということです。その心理をうまく利用すれば、気になる異性を振り向かせることも可能になるということです。 では、質問します。 気になる人を振り向かせるのに一番効果的なのはどれだと思いますか。 @ ちょっとしたものをプレゼントする A なにかとその人の視界に入るようにする B 自分のやっていることを手伝ってもらう 錯誤帰属の効果を活用したいのなら、答えはBです。 なぜなら、手伝わされた相手は、こんな思考をたどるからです。 「どうして自分は手伝っているのだろう」⇒「嫌いな人の手伝いなんかするはずがない」⇒「じゃ、もしかしたらこの人のことが好きだから手伝っているのでは?」 そういう結論に到達して、次第に手伝っている相手に好意を抱き始めるのです。 ですから、気になる人を振り向かせたいのなら、たとえ自分ひとりでやれることであっても、口実をつくって手伝いを頼む。これが最も早道というわけです。
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