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■「あくび」がもたらしてくれる効用あくびは、誰もが経験する生理現象の一つです。 ですが、人間や動物があくびをする理由は、実はいまだ正確には解明されていないようです。 一般的には、「血液中の酸素濃度が下がると、肺いっぱいに空気を吸い込むため反射的にあくびが起きる」と考えられていますが、それは別にあくびをしなくても深く息を吸い込めば済む話なので、このことだけであくびをする理由と考えるのは早計のようなのです。 ちなみに、あくびをしたときに脳波を測定してみると、β波に代表される覚醒時の脳波が測定されます。つまり、あくびをすることで、一時的にせよ眠気が消えるということです。 ★退屈な授業や打ち合わせで思わずあくびが出るのは、眠気を覚まそう、起きようとする心理の表れでもあります。 ということは、上司は部下のあくびをとがめるより、「遠慮せずどんどんあくびをしなさい」と奨励するべきなのかもしれません。 ★また、ストレスなどで過度に緊張したときにも、あくびは出やすいものです。こちらは、緊張を緩めることで覚醒を促す行動と考えられます。 別の研究では、あくびには注意力をあげたり、脳を冷ます効果もあることが判明しています。いいことずくめというわけです。 つまり、あくびはかみ殺すものではなく、大いに奨励すべきものであるということです。 換気が悪いせいで眠気が取れなかったり、仕事のトラブルでカーッと頭に血が上がったりしたら、昼食タイムにでも外に出て、大きなあくびをして冷たい外気を体に取り込んでみましょう。 きっと身も心もリフレッシュして、またやる気がわいてくるはずです。 |
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