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■人がスリルのあることに挑戦したがる心理とは人はなぜ、バンジージャンプのような恐怖体験を、お金を払ってまでするのでしょうか。 スカイダイビングやロッククライミングなどもそうですが、普通の人なら尻込みをするような大胆な行動をしたがる心理は、お化け屋敷に入ったり、ホラー映画を観たりしたがる心理とはちょっと違うようです。 いったい彼らはどんな心理を抱いて、あのような無謀なマネをしようとするのでしょう。その心理を解明するのに、ふさわしい心理学用語があります。 ★それが「対抗恐怖」です。対抗恐怖とは、恐怖を感じる対象に自ら進んで直面することで、恐怖を乗り越えようとする心理をいいます。 これはスリルを求めることとは少し違います。スリルを求めるのはゾクゾクする気分を楽しむことが目的ですが、社会恐怖による行動の目的は、怖いものにあえて直面することで「自分は大丈夫だ」と安心することにあります。 そういえば、バンジージャンプの起源は、南太平洋のバヌアツ共和国ニューヘブリディーズ諸島にあるペンテコスト島で行われていた成人の儀式だといわれています。 ペンテコスト島の島民たちは、成人を迎える日にバンジージャンブをすることで「自分は成人を迎えても大丈夫、成人に値する人間だ」と確信を得ていたのでしょうか。 現代のバンジージャンパーたちにも似たような心理が働いて、目もくらむような高いところからジャンプするのかもしれません。 ある研究によりますと、強い対抗恐怖の心理を示す子供は、「強い人間」であることをよしとする家庭や社会環境で育った場合が多いそうです。 いつ何時もほかの人より勇敢でなくてはならないという、ある種の強迫観念から、怖いものに直面せずにはいられないということでょう。 さて、あなたはどんな幼少期を過ごしたのでしょうか。 |
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