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■「ここ一番の勝負」の不安を乗り切るためには受験も直前の時期になると、どんなに頑張ってきた人でも不安になります。 模試の結果が悪かったりすると、「本番もダメかも」という不安でいっぱいになるし、「どうせ受かるわけがない」などと自己否定に陥る場合もあります。 そうした心理を「結果の飛躍」と呼ばれるそうです。 ゴールにたどり着いてもいないのに、「どうせうまくいかない」「失敗するに違いない」などと悲観的な結論にとらわれてしまうのです。 この心理にとらわれてしまうと、頭の中で勝手に悪い結果を想像し、その想像をさらに悪い方向へふくらませてしまいます。厄介なのは、そのせいでもっと伸びるはずの実力や意欲を自分自身で握りつぶしてしまうことです。 そんな不安を一掃し、実力どおりの力を発揮するにはどうしたらいいでしょう。 こんな実験があります。 小学生3人の子供たちに「5円を机の上に立ててごらん。制限時間は1分だよ」という課題を出しました。 すると、約半数の子供たちは制限時間内に立てることができませんでした。 今度は、制限時間は同じで、「5円玉を机の上に立ててから、倒さないように穴に糸を通してごらん」という課題を出しました。 すると、なんとほとんどの子供が5円玉を立てることができたのだそうです。 2つの課題の違いは、ゴールが「穴に糸を通す」になったことで、「5円を立てる」ことがゴールではなく、「ゴールするためのプロセス」に変わっただけです。 ですが、結果に大きな違いが出たのは、プロセスになったことで、子供たちの意識が「5円玉を立てるのは当たり前」に変わってしまったからです。 ★つまり、さらに高い目標を設定することによって、当初の目標達成の心理的なハードルを下げることができたというわけです。 もちろん実力より高い目標を設定するには相当な努力が必要ですが、当初の目標がプロセスになることで心に余裕が゛きるのは確かです。その余裕が、ここ一番の勝負では大切なのです。 |
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