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■人は本質とは違う見せかけの性格も持っている人はそれぞれ生まれた場所も違えば環境も違います。 性格はそれだけが要因ではなく、育ててくれた親に影響されたり、職業によって形作られることも多くありますが、それはその人の本質ではなく、演じている性格なのです。 あなたが坊さんなら、坊さんらしく振る舞うだろうし、学校の先生なら、生徒の前で先生らしく振る舞うでしょうが、これらは知らず知らずのうちに演じている見せかけの性格なのです。 ここでは、血液型を例にとって説明してみましょう。 日本人は血液型占いが好きな人が多く、血液型にまつわる噂など沢山の本が出回っています。 世間でよく言われる血液型の性格を分類してみると、まずA型は几帳面で真面目な人と位置づけられることが多いようです。 B型は何事にも適当でグループ活動よりも個人プレーが多いタイプです。 O型は大雑把な性格だが、雰囲気がおおらかで誰とでも友だちになりやすいタイプです。 AB型はA型の部分とB型の部分が混ざり合っていて、その時々によって顔が変わり、変わり者が多いと言われています。 さてこれらの噂は本当でしょうか? 人によって言い方は違っていても、大体が似たような噂だと思います。 しかし何となく自分のことを、血液型診断に近い性格だと思ったことはありませんか? また、他人を見て「きっとA型だな」など密かに思ったことはありませんか? 実は不思議なことに、人は周りからそう思われることによってだんだんと本当にそうであるかのように演じてしまうようになります。 期待を裏切らないよう、知らず知らずの内に自分というものをそういうものだと決めてしまっているのです。 血液型診断のタイプ分けは、実際には誰にでもあてはまる部分が多くあります。 しかしはっきりと区別されることにより、よりその部分を強化してしまう傾向にあります。 そのため、もし自分は適当人間だと思い込んで生活すると、本当はそうでない部分もあるのにそれだけが強化されていくことがあります。 恐ろしいような気がしますが、逆に考えると良いことも自分に浸透させていくことができるのです。 意識して「自分は誰とでも話せる人間だ」など思い込むことで、内気な人でも少しずつそういう自分を演じていくことができるようになるのです。 |
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