大人のための心理学
男女のすれ違いや相性の悪さ、苦手な人づき合いなどを乗り切るためには、大人の心理学で他人だけでなく自分の心のメカニズムを知ることで、あなた自身の自信を取り戻し自分を改革する第一歩にしよう
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■自分とよく似た人を「嫌だな」と思ってしまうのはなぜ
「類は友を呼ぶ」という言葉がある通り、似たもの同士は親しくなりやすいものです。しかし、それは、自分で「好ましい」と考えている部分が似ている場合です。 「嫌だな」「直したい」という部分が似ている人には嫌悪感を抱くものです。 意地悪をされたり、ケンカをふっかけられたわけでもないのに、「なんとなく虫が好かない」と感じる人がいます。嫌なら付き合わなければいいのですが、会社の同僚や上司だと、そういうわけにもいかないでしょう。 しかし、「なぜアイツとは虫が好かないのだろう」と改めて考えてみると、なかなかその理由が思いつかないことがあります。その場合、相手が自分に似ていることが考えられます。 ★似ているといっても顔やスタイルではなく、自分でも内心「嫌だ」と感じているところが似ているのです。 たとえば、あなたが本当は守銭奴で金に汚い考え方の持ち主だとしましょう。 しかし、自分ではまったくそのことに気づいていません。正確には、そんな考え方は望ましくないとわかっているため、意識下に抑圧しているといったほうがいいでしょうか。 この際、同僚や上司が守銭奴だということを知ると、まるで鏡を見ているように自分では認めたくないと思っていたコンプレックスを見せ付けられたような気がして、相手の存在を不快に感じたり、憤りなどの感情が湧いてくるのです。 これは「同属嫌悪」と呼ばれます。 しかし、自分も同じ考え方の持ち主だということがわかっていないため、なぜ嫌悪感を持つのかわからないのです。 オタクと呼ばれる人たちがお互いを馬鹿にし合ったり、暴走族や不良グループが構想を繰り返すのも、この同属嫌悪によるものと考えていいでしょう。相手に自分の嫌なところが見えるからです。 ★つまり、嫌悪しているのは相手ではなく、自分自身だということです。 人と人との関係は相互作用です。「ウマが合わない」原因は相手にだけあるものではなく、あなたにもあります。もし他人に対し不快感を覚えたら、「もしかしたら、その原因は自分にあるのかも・・・」と考えてみるといいでしょう。 |
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